写真家・濱⽥英明が⾃⾝の⼆⼈の⼦どもを撮影したシリーズ
「Haru and Mina」
初版・ポストカード付
台湾で同名の写真集が発⾏され、⼤きな反響を呼んだのが2012年。その後も濱⽥英
明はずっとHaruとMinaを撮り続けています。
本作は2009年7⽉から2020年4⽉までの約11年間に撮影した8000余点の中から
濱⽥⾃⾝が313点を厳選し、504ページに収めた作品集となります。
淡々と綴られるのは、終わりがないように⾒える⼆⼈の⼦どもの平凡な⽇常。瞬時に
忘れ去られてしまうようなありきたりの光景は、何度もめぐる春夏秋冬とともにゆっ
くりと穏やかに流れ、しかしそれはいつか訪れる別れに向かって進んでいきます。
時系列で並ぶ作品の根底に横たわるのは「⼈と⼈が共に過ごす時間の儚さ」。それが
いかに普遍的な体験として受け⽌められ、「誰か別の⼈のもの」になっていくかが、
本作の主軸となっています。
撮影に使われているのはPENTAX67 II と標準レンズ。カメラの特性を活かし、⼦ど
もに近づきすぎることなく、客観的な視点を持った絶妙な距離感が⼀貫して保たれ、
それが濱⽥特有の淡い光と相まって、独特の世界観を描きだしています。
どこかで誰もが⾒たことのある景⾊。それは⼼のずっと奥の⽅にある⼤切な何かを呼
び覚ます不思議な感覚を鑑賞者にもたらし、気がつけば、うっすらと朧げに脳裏に残
る遠い⽇々に⼼地よく耽溺するかのように、引き込まれていく。
写真を撮って記憶を残す。時間をいまに呼び戻す。その⾏為の本質にあるものを、こ
の作品集は静かに物語っています。
濱⽥英明Hideaki hamada
1977年兵庫県淡路島⽣まれ。2012年35歳でデザイナーから撮影業に転⾝。 2012年写真集
『Haru and Mina』を台湾で出版。2019年写真集『DISTANT DRUMS』(私家版)を出版。